島国の日本では様々な水産物が獲れます。
では、最も私たちの生活に身近な「魚」と言ったら何を思い浮かべますか??
あじ、鮭、ししゃも、まぐろ....
たくさん挙げられると思うのですが、やはり忘れてはならないのが...
「イワシ」です!
今回は、食卓の強い味方『イワシ』についてご紹介します!
世界中で食べられるイワシ
イワシは生物学的な分類では、「ニシン目」に属している魚なので鰊の仲間です。
イワシは回遊魚なので、通年で水揚げされます。
日本では種類にもよりますが6月~10月が特に多く水揚げされます。
世界中で水揚げされるため、他の国でもイワシはとてもポピュラーな魚なのです。
例えばポルトガルやスペインでは、日本と同じように塩焼きが定番です。
(焼いてからワインビネガーをちょっと加えます。これオススメです!)
イワシの酢漬けもタパスでは定番ですし、アヒージョやアンチョビはもう有名ですよね。


韓国・中国・日本の東アジアではイワシを魚醤として調味料にも使いますし、東南アジアではイワシの缶詰がスーパーに大量に並んでいます。
アメリカでは青魚が敬遠されるイメージがありますが、それでも缶詰の「オイルサーディン」は一般的です。
そういえば、ロシア語でイワシは「イヴァーシー」と言うようで、これは日本語のイワシが由来らしいですよ。
(ロシア人の知り合いが居ないので、聞いた話ですが...)
「いわし百匹 頭の薬」
そんな世界中で愛されるイワシ、安価で美味しい食卓の味方ですが、何と言ってもその栄養価に触れないわけにはいきません。
少し前に「さば缶詰」が流行りましたが、今は「いわし缶詰」も注目されています。

特にダイエット関連で取り上げられることも多く、高たんぱく・低糖質な上に他の栄養素も抜群です。
高血圧やコレステロールに効果が期待されるEPA、脳細胞を活性化させるDHA、さらにカルシウムも豊富ですし、その吸収を促すビタミン群も多く含有されています。完璧...。
まさに人類を支えてきた魚と言っても過言では無いですね!
イワシの種類
イワシは3種類ありまして、それぞれ特徴が違います。
<真いわし>

「真」という程ですから、イワシといえばコレです。
通年多く水揚げされますが、実は00年代に入って漁獲量が大きく減少しました。
少し戻ってきていますが、ピーク時の半分に満たないためやや相場も高くなっていますね。
色々な食べ方ができますし、加工もされます。
特に6月から太平洋側で獲れる真いわしは、「梅雨いわし」とも呼ばれ脂がのります。
寿司屋で出るイワシはこの真いわしですね。
鮮度良く脂がのった真いわしは絶品です!
<うるめいわし>

目が大きく潤んでいるように見えるので「潤目いわし」。
漁獲量は3種の中で一番少ないイワシです。
脂は比較的少ないため、加工品、特に干物にされることが多いです。
味の濃さは充分なので、丸干しに適しています!
「うるめいわし丸干し」は干物好きには人気ですよね。

鮮度の良いうるめいわしを一夜干しにすると、「ワタ」に違いが出ます。
苦みやコクが全く嫌な感じを残さず、フレッシュ感があります。
<かたくちいわし>

アゴが小さく片口に見えることが由来です。
また、背中が黒いため背黒イワシと呼ばれることも。
かたくちいわしは3種の中で一番小型になります。
一番私たちに馴染みあるイワシかもしれません。
なぜなら、稚魚が「しらす・ちりめん」だからです!
「しらす」と「ちりめん」の違いを少しだけ。
乾燥度によって名前が変わります。

日本だと東西で食べる文化が若干違いますよね!
西はやはり「ちりめんじゃこ」が一般的ですが、東になると「釜揚げしらす」です。
これはスーパーに行くと全く陳列されている量が違うので面白いです。
ちなみに、成魚に近づくと「田作り(ごまめ)」と呼ばれて、おせち料理でも有名です。
いかがでしたか?
3種それぞれ美味しいイワシ。
現代では食べる機会が減ってきていますが、昔から日本でも食卓の味方です。
栄養にも優れますので、ぜひ食べてくださいね!