皆さんは干物が実際にどのように出来ていくかご存知でしょうか?
今回はそのあたりをご紹介します!
ひとくちに干物と言っても、本当に色々な種類があります。
魚も様々ですし、干す方法も多様です。
ただ、ざっくりと出来上がりまでの一連の流れはこんな感じです。
①原料買い付け
②下処理
③塩入れ
④乾燥工程
⑤急速冷凍
『美味しい干物』の要素、半分は①と②で決まります。
①は鮮度が大事です。②は正確さとスピード。
特に私たちが扱っている頭無しの丸干し干物は、内臓まで下処理していますので、この工程が雑だと魚臭さやエグさが残ってしまいます。



→港で買い付けた原料をすぐ下処理に回す
そして、③塩入れと④乾燥工程が作り手の腕の見せ所です!
『塩入れ』は各作り手に経験と工夫が盛りだくさんです!
以前ご紹介した私たち取り扱いの『はたはた』は塩をまぶして一晩置きます。
一般的には塩水に漬けるのが多いですが、この塩水に梅塩を使用したり、細かい工夫がそれぞれにあります。
干物の旨みがぐっと感じられる良い品は、間違いなくこの『塩入れ』にこだわっています。
さらに『乾燥工程』。

何となくイメージでは干物と言えば『天日干し』が良さそうな感じがしますよね?
もちろん、天日干しは良い干し方なのですが、実際は管理が難しいです。
天候や気温や湿度、干す角度や時間によって出来上がりがバラつきます。
ですので、『冷風乾燥』が一般的です。
室内の温度・湿度を一定に保ち、空気を循環させて水分を抜いていきます。

→20℃以下で4~6時間乾燥させます。
これだけでは無く、干し方(=水分をどう抜くか)は本当に様々な方法があります。
灰干しや凍結干しなど、長くなるので、またの機会に。
乾燥後、急速に冷凍をかけて完成です。
工程がシンプルな分、原料鮮度の差や作り手の腕がはっきり現れるのが『干物』ですね
。
美味しい干物は本当に手がかかります。
皆さんもお買い求めの際は、ぜひこの辺りをポイントに見てください!